- 子持ち夫婦である
- 家の間取りで悩んでいる
- 広い家か狭い家かで迷っている
こんな方に向けて。
この記事を書くわたしは、30代・子持ちの父親です。
今年で3歳になるわんぱく男児を育てつつ、夫婦3人で2LDKの賃貸物件に暮らしています。
子どもが生まれると、もっと広い家に住みたい!欲が出てきますよね。
- 子ども部屋を確保したい
- 大きな家のほうがいいのでは?
- 子どもグッズを収納するスペースがほしい
と考え始めるかもです。
また、「戸建ての家を買った!」とか「将来を考えて3LDKのマンションを買った!」とかいう知り合いパパママも多くなるはずです。
1LDK程度の「狭い」物件に住んでいるとしたら、焦りますよね。
しかし、2LDK未満でも十分なのでは?とわたしは経験的に感じています。
こう考える理由を、庭付き4LDKの戸建てで生まれ育った経験と、3歳児を育てた体験から解説します。
広い家は、管理が大変です。
広い家は管理が大変です。
- 掃除
- 庭の手入れ
- 家電が巨大化
- インテリアの配置
- 1階と2階の上り下り
ひとつひとつは小さいかもですが、トータルで見ると負担増です。
あと、共働きが一般化した現在、3LDK以上の家の管理をしっかりデキる人ってどれくらいいるんだろう。
日中は仕事として、家にいる時間は夕方18時〜翌朝7時くらいでしょう。ざっと12時間です。
夕方〜翌朝までに家の管理をするのって厳しいんじゃないかぁ…。
3LDKに夫婦+子で住んだ場合
さらに下記。
- リビング
- ダイイング
- 寝室
- 部屋①←作業部屋として使用。物置き化するかも!?
- 部屋②←100%物置き化
- お風呂
- 洗面所
- トイレ
部屋①はたぶん使いません。そして、部屋②は確実に使いませんね。
子どもが小さいうちは子ども部屋は不要かと。
我が家はもうすぐ2歳になる男児と暮らしていますが、日中のほとんどをリビングで過ごしています。
子ども部屋はないですね。寝るときだけ寝室に移動する感じです。
振り返ると、わたし自身も自分の部屋を持ったのは中学生になってからでした。
小学生までは家族全員で寝ていましたね。
2LDKに夫婦+子で住んだ場合
- リビング
- ダイイング
- 寝室
- 部屋①←物置き化するかも!?
- お風呂
- 洗面所
- トイレ
部屋①は余るので、もしかしたら物置き化するかもです。
しかし、3LDKとちがい物置き化する部屋は1部屋で済みます。
3LDK以上では、空室が物置きと化する。
このように使わない部屋というのは、物置き化します。
もうね、これは真理です。普遍的な原理です。笑
空っぽをキープするのは難しいと断言しておきます。
どうやら人間っていうのは、箱があったら埋めたくなる生き物みたいです。
- 空室がある ⇒ 物置きにしよう!
- 押し入れが空いてる ⇒ モノを詰め込もう!
- シンク下がスカスカ ⇒ 調理器具をたくさん買おう!
といった感じで、空間にせよ、時間にせよ、隙間ができたら気持ち悪くなります。
すると、埋めたくなっちゃうんです。必要ないのにわざわざ買ってしまうんです。興味ないのにスマホ見ちゃうんです笑
ライフスタイルは、変わっている。
言うまでもなく、昔と今ではライフスタイルが激変しました。
- 共働きが一般化
- 3世代同居が減った
- 65歳以上は単身世帯が増えた
- スマホでモノが変えるようになった
- コンビニ&大型スーパーが増えた
ざっと思いつくだけでもこんな感じです。
一応根拠を載せると、「世帯人数」の推移は下記。
まぁ〜想像のとおりですよね。世帯人数は減っています。
次は、共働き世帯について。
こちらもふつーの感覚と一致していると思います。
専業主婦は激減し、共働き世帯が増加していますね。
しつこいですが笑、最後に「コンビニの店舗数」もついでに。
単純計算でも、1983年では60平方kmに1店舗だったのが、2012年は7平方km、2020年は6.5平方kmです。
周囲6Km以内にコンビニが1軒あるとしたら、ものすごい便利になったなぁと感じませんか。
コンビニの他に薬局やスーパーだって増えています。
この変化はつまり、家を倉庫にする必要性がなくなったことを意味します。
数キロ置きにコンビニやらスーパーやら薬局がある現代は、個人の代わりにお店が倉庫代わりになってくれているんです。
もちろん、災害用に最低限の備蓄はするべき。たとえば、2日分の水や保存食など。
でもでも、必要以上にモノを蓄えておく必要はなくなったんじゃないかな。
だってお店にいけば手に入る。
足りなくなったら買いに行くスタイルが物置き化しないためにも、節約のためにもベターかなと思います。
「広い家に住む」だって、変わっていくはず!
先に見たとおり、ライフスタイルは激変しました。わたしたちの環境だって激変しました。
当然、「広い家に住む=当たり前」だって変わっていいんじゃないかな〜。
親の世代とわたしたちの世代では明らかに環境が違います。
だから、親や上司や先輩のアドバイスを鵜呑みにするのはちょっと危ないかも。
昔と今は状況が変わっているよな〜。といったん立ち止まってみるべきです。
親の意見が現代でもそのまま当てはまるとは限りませんね。
子育ては20年で終わる
子育てしていると、永遠に続くかのように思えてきます。
- 毎日の夜泣き
- 2時間おきの授乳
- 真夏・真冬の公園遊び
- ショッピングセンターでのイヤイヤ
喜びも大きい反面、苦労も多いですよね。子どもがグズってるときは時間が長く感じます。
しかし、人生トータルで見ると子育ては一部でしかありません。
仮に人生100年だとして、子育ての期間は20年とか30年とか。
長い人でも人生の30%程度、短い人だと20%かそこらです。
しかも、子どもが自分の部屋を持つのは思春期くらいからです。
3LDK以上の家が必要なのって10年くらいじゃない?
子どもが小さいうちから3LDK以上の家に住まなくてもいいのでは?と思っている派です。
2LDK未満でも快適に過ごすには
2LDK未満でも気持ちよく暮らすには下記が重要です。
- 「快適な生活」を全力で定義すること
- モノを徹底的に減らす
- 収納術に頼らない
- 家事をやめてみる
狭い部屋でも工夫次第で、快適な生活を送れます。
「快適な生活」を全力で定義すること
何よりも先にすべきは「自分にとっての快適とは?」を定義することです。
ココが決まっていないと、快適に過ごすことができません。
たとえるなら目的地が決まっていないのに目的地に向かうようなもので、「快適」を定義しなければ快適に暮らすことは不可能です。
とはいえ、「快適」を「誰もが羨む豪邸に住む」とか「みなが憧れる丁寧な暮らし」とか、こういった他者の評価が入った定義にするとうまくいきません。
重要なのは「自分が快適であるか」で、他人から見てどう思われるかとは無関係です。
なんでもない日常を、どう楽しむか?
また、快適は常に「日常の延長」であるべき。
「日常」とは、文字どおり毎日の暮らしのことであり、生活であり、基盤です。
しかし一方で、多くの人(過去のわたしも)は日常ではなく、「非日常」を楽しくしようとします。
たとえば、
- 3ヶ月に1回は旅行に行く
- 毎週末は焼き肉を食べに行く
- ブランド物のバッグや服を買う
非日常を楽しくしようとすると、お金がかかります。それに疲れます。執着します。
永遠に満たされない渇望を生み出します。
だからこそ、毎日の日常をいかに心地よいものにするかに全力を注ぐべきです。
ここが重要で、「日常の追求」と勝手に名付けています笑
- もっと心地のいい部屋にする
- もっと美味しい味噌汁を作る
- もっとキレイになる掃除方法を編みだす
日常生活に彩りを加えたほうが、より豊かな人生にになると、わたしは考えています。
モノを徹底的に減らす
モノで溢れていると心地よさからは遠ざかります。
「あれどこいったけなぁ〜」と探す時間は決して気持ちのいいヒトトキでははず。
むしろ、「また失くしちゃった…」とか「同じモノ買ってきちゃった…」とかネガティブになる原因にもなります。
ひとつだけ質問です。
あなたはモノを、どこに、何個、なぜ、持っていますか?
この問いに2秒で答えられないなら、モノを持ちすぎているかもです。
そうならば、モノを管理できる分まで削ぎ落とすべき。
じゃないと、心地いい暮らしは実現できないはずです。
モノを手放すのは意志ではなく、技術です。
断捨離の極意については、下記の本を読むとイイです。
できればすべて読むのがオススメ。
同じジャンルの本を複数読むことでより大事な部分が見えてきます。
副次的な効果:生活費用が減る
モノを減らしていくと、結果的にお金を使わなくなります。
- 食品ロスが減る
- 同じモノを買わなくなる
- 中古品でもいいと割り切れる
- よく吟味してから買うようになる
- 本当に必要なものしか買わなくなる
上記のような習慣や考え方が自然と身につくからです。
わたし自身も断捨離をはじめてから、月々の支出が「30万円」から「20万円」に減りました。
節約を頑張ろう!としたのでなく、断捨離をしようとした結果です。
浮いたお金を貯蓄に回したり、もっと大切なコトに使ったり、投資に回したりと、お金の使い方がうまくなり、間違いなく人生が好転しました。
収納術はいらない
収納術というのは、モノを徹底的に減らしきったあとで用いる最終手段です。最終奥義です。秘技です笑。
この順番が大事です。
たしかに、収納術で整理すると片付いた感じがして気持ちいいです。部屋がキレイになった気がします。スッキリします。
でも、モノ自体の数量を減らさないと、どこに何がいくつあるのかがわからなくなります。
家事をやめてみる
あとは、今やってる家事を見直すのもアリかなと。
見直すというか、「本当にやる意味ある?」というそもそも論を考えてみるべき。
見直す価値のある家事は
- 洗濯
- 掃除
- 食器洗い
- 洗濯物をたたむ
- アイロンがけをする
こういうやつ。
もちろん、家事自体に喜びを感じているなら、それは続けたほうがいいです。
でも、もしも苦痛に感じているなら辞めてみるのもいいと思います。もしくは機械に任せるとか。
ちなみに、わたしは
- 洗濯 ⇒ ドラム式洗濯乾燥
- 掃除 ⇒ お掃除ロボット
- 食器洗い ⇒ 食洗機
- 洗濯物をたたむ ⇒ やめた
- アイロンがけをする ⇒ やめた(シワがつかない服にした)
と、上記すべての家事をやめる、もしくは機械に任せました。
一方、料理は手で作っています。なぜなら、料理が気分転換になるから。
あれやこれやと考えながら料理をするのが、わたしにとって喜びであり、生きがいであり、気分転換になるためです。
多くの人はすべての家事を完璧にこなそうとします。
わたしもその1人で「丁寧な暮らし」を目指していました。
しかし、すべての家事を完璧にしようとすると、膨大な時間がかかります。
広いリビングが正義
で、最終的にたどり着いた結論が、「広いリビングこそ子育てに最適」です。
小さい子どもを持つ方は生活の大半をリビングで過ごしますよね。1人で部屋にこもったりはしないはずです。
なので、リビングに下記のものは排除すべき。
- ソファ
- こたつ
- テーブル
- カーペット
リビングが家族団らんの場であり、子どもの遊び場であり、昼寝場であるからです。
できるだけモノを置かず、広々と使うべき。何もなければ子どものおもちゃが散乱しても、飲み物をこぼしても大丈夫です。
最後に。
今、わたしは2LDKのアパートに住んでいますが、1LDKに引っ越そうかなと思っています。
この記事に書いたことを実践していくうちに、モノが減り、家事が減り、時間的・物理的なスペースが生まれたからです。
現代人は、手のひらのスマホで企業からの広告に晒されています。それも常時です。トイレでも寝室でもです。
これはつまり、
- もっと買ったほうが幸せになれる
- もっと広い家に住んだほうが幸せになれる
と啓蒙されているようなものです。
でも、冷静に考えると、「もっと」を求めなくても豊かになる術はあります。
むしろ、「より少なく」を追求したほうがいいとさえ思います。
なぜなら、現代は驚くほど便利なモノやサービスで溢れているからです。
- ワンクリックで商品が買える
- 数キロ以内にコンビニ・スーパーがある
- 軽くて丈夫で多機能なアイテムが安く手に入る
と、もはや社会インフラです。
この事実にさえ気がつけば、今までのように「もっと」を求める必要がなくなります。